
日本の伝統的な結婚式と言えば、神社で行われる神前式です。
これは日本古来の宗教である神道に基づいた挙式スタイルで、女性は白無垢や色仕掛、男性は紋付袴を着用し執り行われます。
もしくは教会で行われる教会式がメジャーどころではありますが、最近では宗教色の無い人前式という挙式スタイルも人気となっているようです。
タイにも伝統的な挙式スタイルというのは存在し、それがとっても楽しそうなんです。
今回はタイの伝統的な結婚式についてご紹介します!
1.挙式の日取りは?
タイでの結婚式の日取りは占いで縁起のいい日と時間を決める家がほとんど。
中には儀式ひとつひとつの時間も占いで決める家がある程です。
2.お坊さんたちの読経からスタート
タイでは9が縁起のいい数字とされており、9のつく時間からお坊さんの読経を始めるそうです。9人のお坊さんの読経がはじまり、その後托鉢(タンブン)を行います。
参列者のタンブンも終わった後、お坊さんへお供え物を渡し、聖水で身を清めて貰います。
3.新郎が新婦の家まで結婚パレード!
お坊さんの儀式が終わった後、新郎新婦は一度分かれ、新郎が新婦の家まで新婦を迎えに行くという儀式が始まります。
新郎一行は新郎の両親や親戚、友人などが列を連ね、サトウキビの株やバナナの木などの貢ぎ物を持ち、歩きながら「ホーッ!ホーッ!」と奇声をあげたり、歌を歌ったり踊ったりして新婦の家まで行進します。
新婦の家まで到着すると、最後の難関である新婦側の友人や親戚による「通せんぼの儀」が待っています。
新郎は通せんぼしている人々にご祝儀渡し、道をあけてもらいます。
やっと家の中にいる新婦の所まで辿り着き、結婚式のスタートです。
4.結納金と貢ぎ物を渡し、指輪交換の儀式へ
結婚式では結納金とゴールドを新婦側の両親へ貢ぎ物として渡します。
金額は所得や地域によっても様々ですが、必ず金のネックレスやブレスレットとセットで渡します。
大きな結婚式では司会の方がいて、結納金の金額や結納品の紹介なんかの解説も入り、お金持ちの結婚式では車一台を結納品として新婦側の両親に贈呈したりなんてこともあるようですよ。
そして指輪交換を執り行い、新婦の両親達が結納金とゴールドを抱えて一旦退場します。
この時、貢ぎ物を抱えて退場する両親は重そうに持つパフォーマンスをするのがポイントだとか。
5.式の締めくくりは厳かに
結婚式の締めくくりは、「聖糸」と「聖水」の儀式です。
聖糸の儀式とは、白い輪っかになった糸を頭に被せます。
2つの輪っかは糸で繋がっており、これはこれからの二人の結びつきを表しているとのこと。
最後に参列者全員から「聖水」を手にかけて貰い、これからはじまる二人の結婚生活を清めてもらい、結婚式の終了です。
結婚式は大体早朝から昼過ぎ頃まで行われ、その後夕方頃から披露宴に進みます。
新婦の家で結婚式を執り行い、近所の公民館やレストランでの披露宴というのが地方では一般的なようです。
バンコクなど都会では日本と同じようにホテルで挙式披露宴を行うカップルも多いのだとか。
儀式については一般的なものをご紹介させて頂きましたが、執り行う儀式の順序や種類についても占いで決めるというカップルも多いようです。
披露宴はビュッフェスタイルや立食形式のパーティーが多く、こちらは日本とも似たものを感じますが、タイでは関係者のスピーチが一通り終わると後は自由解散というのが一般的。
なかなか帰らない来賓がいたら新郎新婦は朝までつきあうハメになるかも?ですね。